Twitter活用事例

Twitterでの「ル・ポールのドラァグ・レース」: シーズン12のRuVeal

VH1の「ル・ポールのドラァグ・レース」は、2009年の放送開始以来、多くのファンを魅了し、近年では世界とTwitterを巻き込んだ文化的な現象に発展しています。チャレンジ、変身、口パクは、Twitterでの#ドラァグ・レース に関する話題の中心であり、クイーン、審査員、そしてル・ポール自身もファンと一緒になってぶっちゃけ話を楽しんでいます。

シーズン12を目前に控えた今年、VH1はTwitterの力を活用し、Twitter限定で新キャストを特別に「RuVeal」(ドラァグクイーンがよく使う言葉で「正体を見せる」という意味)することで、番組に関するファンの会話を盛り上げようと考えました。毎シーズンの重要なイベントであるRuVealは、シーズンプレミアに先駆けて、ファンたちが自分の応援するクイーンを知るきっかけを作るものです。

「キャストのRuVealは、『ドラァグ・レース』各シーズンの幕開けを飾る最も大きな楽しみの1つです。シーズン12の政治的テーマやキャスト発表のニュース性を考慮すると、Twitterは今年のRuVealにうってつけでした」と語るのはVH1のマーケティング&ソーシャルメディア担当VPのTyler Hisseyさんです。「私たちは過去に実施したRuVealの成功例に関するインサイトを活用し、最終的にTwitterライブでのランウェイ体験にたどり着きました。「

ル・ポールのドラァグ・レース」シーズン12のRuVealがTwitterでどのように話題になったかを駆け足で紹介します。

ツイートしてロック解除

「Twitterは番組にまつわる最新ニュースの発信源です」とHisseyさんは言います。話題性のあるモーメントを作り、会話のきっかけとするために、VH1は「ツイートしてロック解除」カードを利用してファンに番組のハッシュタグを使ってもらい、トレンド入りにつなげました。また、最初のツイートに加えて会話のきっかけとなるさまざまなビデオクリップをその下にスレッドとして配置し、前シーズンで好評だったウィッグや衣装を公開してファンが追体験できるようにしました。

背景テクスチャ。

リマインダーを設定

大々的なRuVealに先立ち、VH1は100万人ものTwitterオーディエンスにリーチするためにTwitterと共同で「リマインダーを設定」キャンペーンを実施しました。発表がサプライズとなるように、ツイートはライブ配信のわずか2時間前の1月23日に公開、ライブ配信の1時間前に「リマインダーを設定」機能が登場し、オンラインで活発な会話が繰り広げられました。リマインダーを設定したファンには、その日RuVealが始まる時間の通知が送られました。この方法によって期待感が高まり、再生数が増え、世界中の熱狂的なファンが最前列でランウェイを楽しむことができたのです。

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ティザー動画

戦略の次の段階では、バックステージで身支度をするクイーンたちの姿を捉えた一連の動画をツイートしました。動画は新しいウィッグなどでファンの期待感を高め、#ドラァグ・レース コミュニティで多くのリアクションを集めました。本編映像を切り取って短いクリップを配信するというスマートな方法で、ローンチキャンペーン全体を通じて活用できるボーナスアセットを作成できます。

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最初のクイーンをティザーで紹介

RuVealの本放送が始まる15分前、VH1はTwitterで13人のクイーンの1人をこっそり紹介しました。Janさんを紹介したこの短い動画によりファンは喜び、会話は盛り上がり、このツイートはキャンペーンの中でも特に大きな成果を上げました。「私たちは『ドラァグ・レース』ファンが各シーズン中に何を話題にしているか、特にTwitterでの会話を注視しています」と話すのは、ViacomCBSのソーシャルメディア担当シニアディレクターであるBrittany Travisさんです。このティザーコンテンツをプロモーション戦略に組み込むことで、VH1は会話や噂が飛び交う状況を保ち続けることに成功しました。

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イベント体験とカスタム絵文字

大々的なRuVealは米国東部標準時間の午後12時に行われ、14分間の放送/ライブ配信では、クイーンたちが思い思いのスタイルでランウェイを闊歩する姿が公開されました。VH1とTwitterは、ファンが集まり、熱心な愛好家としてこの公開について語り合う場を作るため、特別なイベント体験の企画に取り組みました。これによって審査員や過去の出場者からのコメント、新しいクイーンたちからのコメントなど、「ドラァグ・レース」に関するさまざまな情報を発信するハブが作られ、放送やライブ配信が終わると、新しいクイーンたちが自ら投稿したコンテンツが掲載されました。また、ファンはその日いっぱい、#ドラァグ・レース のハッシュタグを使うと出現するカスタム絵文字を使って応援の気持ちを伝えることもできました。

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RuVealのスレッドを追いかける

放送終了後も、VH1はそれぞれのクイーンのRuVealルックを紹介するスレッドを立ち上げて会話を続けました。それぞれの写真に出場者をタグ付けすることで、ファンが簡単に自分の好きな新しいクイーンを評価したりフォローしたりできました。また、スレッド自体が出演者にまつわる会話を1か所に留めておく場所になりました。HisseyさんにとってVH1の戦略は「トレンドを受け入れることで、プラットフォームによってソーシャルボイスを磨き上げ、ソーシャル全体に応用可能な新しい方法を試す」というものです。

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シーズン12のRuVeal放送時の再生数はトータルで220万回を超え、過去のシーズン発表に続いて、これまでで最も高いパフォーマンスを上げたキャスト発表となりました。RuVealをめぐる会話は2019年と比べて大幅に増加し、#ドラァグ・レース のハッシュタグはファンの間で活発な議論を促し、その日世界で2番目に人気のあるトレンドを生み出しました。ファンがシーズンそのものに期待していることについては、視聴者へのお楽しみだとTravisさんは言います。「カリスマ性、独創性、大胆さ、才能を余すところなくファンの皆さんに紹介するために、Twitterで全力を尽くします。 あまり多くを明かすことはできないので、ファンの皆さんには@RuPaulsDragRaceをしっかりフォローして、どんなサプライズがあるか見てもらいたいと思っています」

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