Twitter活用事例

Twitterで見る2020年グラミー賞

2020年1月26日の日曜日、世界中の音楽ファンが固唾を飲んで、どのアーティスト、パフォーマー、ソングライターがこの年の#グラミー賞 を授与されるのか見守りました。

音楽業界で最も栄誉ある賞の1つ、つまりレコーディング・アカデミーのお墨付きを得ることは、その後の人生を大きく変える可能性があります。Frank SinatraからFrank Oceanまで、60年以上の歴史を誇るこの賞を授与された人たちは、同業者からも認められています。最近ではファンもアーティストも、授賞式シーズンのリアクションをSNSで共有しています。「話題性のあるイベントはTwitterでも格好の題材ですし、グラミー賞は音楽界で最も大きなイベントの1つです」と語るのは、レコーディング・アカデミーのマーケティング担当マネージングディレクターであるMazen Alawarさんです。

この年の受賞者はBillie Eilish、Lizzo、Lil Nas Xなどの豪華な顔ぶれで、ファンや候補者、出演者たちがこぞってTwitterでリアクションを共有しています。レッドカーペットが敷かれた瞬間から翌朝のニュースのヘッドラインまで、イベントに関するツイートは1,000万件を超えました。@ツイートが特に多かったアーティストはBTS、Ariana Grande、Demi Lovatoなどでした。

第62回グラミー賞がTwitterでどのように展開していったかを見ていきましょう。

ノミネーションの発表

Alawarさんとチームにとって、「Twitterはストーリーテリングに欠かせない要素であり、音楽に関わるすべての会話につながる場所」だそうです。Twitterがこの年の授賞式の話題作りの一端を担うようになったのは2019年11月20日のことです。その日、アカデミーとして初めて、グラミー賞のノミネーションがTwitterのライブ放送で独占配信されました。

Gayle KingさんとBebe Rexaさんを起用したこの配信は300万回以上再生され、 アーティストとファンがオンラインでその熱気を共有する中、1日を通してTwitterのトレンドとなりました。

レコーディング・アカデミー/グラミー賞のツイートのスクリーンショット。「And the nominees for 62nd Grammys are...」(第62回グラミー賞にノミネートされたのは... )と書かれている。
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#GRAMMYsAsk(グラミーに向けた質問)を使ったファンとのQ&A

授賞式に向けてファンが自分の好きな候補者からの話を聞けるように、アカデミーはLuis Fonsiさん、Social HouseMaggie Rogersさん、Jessie Reyezさん、Offsetさん、YBN Cordaeさん、Cage the Elephantなどのアーティストを招いてTwitter限定のQ&Aセッションを企画しました。

ファンたちはこぞって、お気に入りのアーティストに、ノミネートされた感想、ミュージシャンを目指す人へのアドバイス、来年の抱負などの質問をしていました。この人気シリーズは12月から1月にかけて4つの世界的なトレンドに発展しました。

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歴代のパフォーマンス

授賞式の夜に向けて話題を盛り上げるため、アカデミーはハッシュタグ#GRAMMYVault(グラミー倉庫)を使って、授賞プロセスに関するおもしろい情報や、これまでの授賞式での象徴的な場面を紹介しました。

過去の受賞作品、印象的な登場シーン、歴史に残るパフォーマンスのGIF映像などを共有することで、この賞の奥深い歴史がより鮮明になり、発表や授賞式といった重要な日程の合間に、アカデミーのフィードに色を添えています。

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#GRAMMYLive を使ったレッドカーペットからのライブ配信

Twitterはこの年、CBSならびにレコード・アカデミーと提携してプラットフォームで初めてレッドカーペットの先行イベントを実施しました。「GRAMMYs Live From the Red Carpet」は490万人の視聴者を集め、司会のCassie DiLauraさんとAlina Vissionさんが候補者にインタビューし、その夜の衣装について意見を交わす様子はファンたちの注目を集めました。また、#GRAMMYLive (グラミーライブ)のハッシュタグを使ってファンからの質問を募集したことで、世界中の人々がこのイベントに参加していると感じることができました。

ジャンバティスタ・ヴァリのドラマティックなガウンや蛍光ピンクのカウボーイルックの良否をめぐる議論に負けじと、E!PeopleBillboardもTwitterでレッドカーペットの先行イベントを開催し、Tank and the BangasやLewis Capaldiさんなどのアーティストへのインタビューを掲載しました。

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舞台裏の紹介

ステージで賞が発表されると、Twitterのファンは記者室から直接、受賞者のコメントを聞くことができました。アカデミーは受賞者が報道陣の質問に答える様子をMedia Studio Producerを使ってライブ配信しました。Twitterとアカデミーは舞台裏からのサプライズGIFでも連携し、ファンやアーティストが自分のツイートにGIFを組み込めるようにしました。

こうした舞台裏の貴重な瞬間も、アカデミーと視聴者のつながりを深めるきっかけになりました。Alawarさんが言うように、「グラミー賞は世界規模の文化的なイベントであり、ファンはTwitterを利用することで、それをどこよりも身近に感じられ」るのです。

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アフターパーティーのその後

授賞式の夜にまつわるその他の動きとしては、MTV NewsがTwitterで授賞式終了後のイベントを主催し、音楽評論家やコメディアンがその夜の最大の見どころについて語り合いました。 また、Twitter Musicは主要なパフォーマンスをリツイートし、E! Newsも翌日、授賞式当夜のハイライトをまとめました。

Alawarさんは「オーディエンスは、まずTwitterから情報が発信されることを知っています。そのため、このネットワークにつながっている人たちは積極的に会話に加わる傾向にあり、私たちもオーディエンスを通してその場を盛り上げることができます」と言います。 このような会話はイベントが終わってもすぐにはおさまりません。そこでTwitterは、人々がグラミー賞のエピソードで盛り上がれるように、特別なイベント、つまり誰もが参加できるアフターパーティーを企画しました。

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