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注目の人: Amina Aweis

クリエイターは、拡散力のあるトレンドやインパクトのあるリアルタイムでの盛り上がりについて時代を先取りしており、世界中のオーディエンスの共感を呼ぶ有意義なつながりを生み出しています。「注目の人」では、Twitterでもひときわ輝く優れたクリエイターを紹介しています。今回は、恋愛リアリティショー「Love Island」のファンや新進気鋭のプログラマーの間で@yeahshewritesとして知られるAmina Aweisさんに、ソーシャルメディアにおいてアクセシビリティを提唱する活動や、有名なフォロワー、Twitterスペースを使って新しいオーディエンスにリーチする方法についてお話しいただきました。


私の仕事はあまりにも雑然としています。私のオンラインコンテンツは、さまざまなオーディエンスを対象にしているため、ひと言で表そうとすると大変です。もともと、ひとつのことに固執するタイプではありません。キャリアについて真剣にツイートしているかと思えば、次の瞬間には自分のハッシュタグ#PadThaiPropaganda(パッタイプロパガンダ)を使っています。技術的なアクセシビリティ、キャリア、インテリアデザイン、食べ物、テレビなど、プロフェッショナルとしての活動は多岐にわたりますが、私はコミュニティを作り、会話を盛り上げ、そこから成長していくことに重点を置いています。私のTwitterページは、自分自身の小さな世界であり、私という人間のさまざまな側面に触れてもらえる機会であると考えています。

背景テクスチャ。

2013年にTwitterを使うようになってから、ずいぶん経ちました。このプラットフォームはみんなとてもオープンなので、誰が見てくれているかわからないほどです。自分らしくいられて、他の人たちから学ぶこともできるすばらしい場所です。2014年にAriana Grandeさんにフォローされたときは、ちょっと感動しました。Arianaがプログラミングを学んでいるのならうれしいのですが、おそらく私の「Love Island」に関するツイートを読んでくれたのだと思います。フォロワーを増やし始めた頃は、ただ自分が興味のある会話に参加し、そのコミュニティ作りに合ったコンテンツを作っていました。

 

私はもともと映画・テレビ業界のマーケティングや広報からキャリアをスタートさせたのですが、キャリアチェンジの時期だと感じて、ソフトウェアエンジニアリングの世界に足を踏み入れました。その仕事に慣れてきた頃、偶然にもウェブアクセシビリティについて知りました。技術業界のリソースを取り上げるYouTubeチャンネルを始めることにしたとき、コンテンツに字幕を付けました。個人的に字幕付きの動画を見るのが好きなので。Twitterでは、耳が不自由な人たちのコミュニティから、内容を理解できた、という反応があり、障がい者コミュニティにたくさんの友人ができました。フォロワーが増えるにつれ、「自分の動画にイギリス手話を入れたらどうか」と考え、@ambideafkidさんや@ASJA10_さんと協力するようになりました。

 

Twitterで相互フォロー関係にある人から、特にウェブアクセシビリティという分野での仕事についての質問を受けました。障がいにはさまざまな段階があり、私はそのいくつかに当てはまります。アクセシビリティの分野で働くとはどういうことか徹底的に話し合った結果、私がすでに得意としていること(技術)と私がとても楽しんでいること(アクセシビリティについての会話)を組み合わせたものであると思い至りました。私はウェブアクセシビリティを提唱する活動を始め、今では本当に共感できるコミュニティと交流しています。コンテンツを書き、動画を作成し、今でも合間にすべてのプログラミングを行っています。提唱活動に関しては、なんとか今いる場所までたどりつけましたが、今ではそれがごく自然なことに感じられます。

背景テクスチャ。

私のコンテンツの主な目的は、より多くの女性や社会で過小に評価されている人たちに技術的な機会を提供することです。実際に、その効果を感じています。私のおかげでキャリア形成ができた、と伝えてくれる人たちもいます。特別なことをしなくても、自分らしくいるだけで、こういったことが成し遂げられることにいつも驚かされます。自分の時間でやっていることとシンクロしたキャリアを見つけられたのは、とてもラッキーでした。オンラインとオフラインの区別なく、私という人間にぴったりです。Twitterでのつながりから得た仕事で私のキャリアが形作られたわけですから、他の人にも私のコンテンツをそのように使ってもらえればと思います。

 

最近は多くのコンテンツをスペースに持ち込んでいます。ホストをしながら、タイムラインをスクロールして、フォローしてくれている人たちのツイートを読んだり、自分のコンテンツの背景で起こっている会話を聞いたりするのは、とても興味深いことです。もちろん、スペースの利用にもアクセシビリティの要素があります。以前は、音声を聞くことができないフォロワーがいたことから、全員に最新情報を提供するために2つのアプリを使っていました。しかし、スペースを使えば、リアルタイムで音声を聞くことハッシュタグをフォローすることが、両方でも、どちらか一方でもできるのです。フォロワーは遅れて参加して話に追いつくこともできるので、私のオーディエンスに好評です。

背景テクスチャ。

プロジェクトやコンテンツについての構想に手を付けるときは、そのトピックがどれだけ関心を集めているかを測り、そのトピックについてTwitter利用者が何と言っているのか耳を傾けるようにしています。たとえば、私が技術業界への転身をテーマにした動画を作ったとき、多くの人が求職のプロセスに興味を示しました。そこで、それを動画コンテンツに置き換える方法を考え出しました。Twitterで投票を行うこともありますし、あるトピックについてどんな会話が交わされているのか、どんな意見があるのかをただ聞いたり読んだりすることもあります。

 

新進気鋭のクリエイターの皆さんには、「誰にリーチするのか」を明確にすることをおすすめします。自分が興味のあるテーマやトピックの会話に参加しましょう。そして、自分が作ろうとしているコンテンツと合致しているかどうかを自問してみてください。もし、あなたがゼロからコミュニティを作ることができたとしたら、そして望むものがすべて揃っているとしたら、理想のコミュニティはどのようなものになるか考えてみてください。私がそのような視点からコミュニティ作りに取り組んだところ、自分らしさをもっと自由に発揮できるようになりました。

背景テクスチャ。

そう、もちろん動画に字幕を入れるのは今や普通のことで、やらない理由はありません。ハッシュタグの各単語の最初の文字を大文字にしておくと大変便利です。自分とは違うやり方でTwitterを利用している人もたくさんいることを忘れないでください。そのようなコミュニティとやり取りし、学ぶことに前向きになってください。アクセシビリティはあらゆる人に利益をもたらします。選択肢が多ければ多いほど、利用者があなたの作品に関わる機会も増えるのです。

 

私はまだ、自分という人間やオンラインでのプレゼンスに磨きをかけているところです。今後半年ほどは、一歩引いて、ウェブアクセシビリティの技術面で成長できるところを探ろうと思っています。なぜなら、そこに自分の目的があるような気がするからです。現在は、自分の人生の多くの領域で先行きが不透明な時期であるため、冒険してみるのもいいかもしれません。今のところ、私の仕事とやっていることは方向性が合っていて、私の個性は多くの人をひきつけているようです。それを受け入れ、素敵なことをして、その過程で人々を助けられたらと思っています。

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