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私のフォロー: Clarissa Brooksさん

人気のアカウントは、Twitterをどのように使いこなしているのでしょうか?どうやって仕事とのバランスをとり、どのくらいの頻度で@ツイートをチェックしているのでしょうか?そして何よりも、どんな人をフォローしているのでしょうか?「私のフォロー」では、人気のTwitter利用者の習慣やネット上の日常に迫ります。今月は、ライター兼活動家のClarissa Brooksさんのインタビューをお届けします。

 

私はたいていの人と同じような流れでTwitterを使い始めました。私はオンラインでとても強く意見を言う、ただの女の子でした。非常に辛辣で、批判的でした。あらゆるジョークをはねつけ、すべての公務員を怒鳴りつけたいと思っていました。そのような機会がなくて寂しいと思うこともあるほど、心から楽しんでいたのです。

背景テクスチャ。

転機は2019年だったと思います。私には5,000~6,000人のフォロワーがいましたが、Twitterで影響力のある人と衝突し、その結果2週間でフォロワー数が5,000人から25,000人になりました。ただの女子大学生から有名人になったのですから、とても面白く感じました。

 

当時の私は、なぜそんなにフォロワー数が増えたのか理解していませんでした。大学で黒人の大学生と話していたときに、「私は黒人全体を代表して声を届ける若者になったのだ」と悟りました。

 

私は自分の発信を、辛辣で批判的なものから、活動家としてふさわしいものになるよう選別してきました。白人至上主義に関して毎週スレッドを作り、あらゆる公共の出来事に反応し、自分の生活で起こったことや行っている取り組みを発信し、会話のなかで誰も言っていないと思われることを発言し、といったようにです。人々に考えてほしいと思うことを発信することで、貢献しようと考えています。

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私はジャーナリスト兼ライターとして、Twitterを使うことで情報源を見つけています。上の世代の人の多くは、Twitterを報道の手段とは見なしていません。私にとっては、特にHBCU(Historically Black Colleges and Universities: 古くからアフリカ系アメリカ人学生の教育を目的としていた高等教育機関の総称)の学生に関する限り、最も簡単に情報源を得られるのはTwitterです。大学生は常に思いついたときに何かしらツイートしているからです。時には、話の裏話を知ったり、連絡先情報を得たり、学生たちが話していることの背景情報を把握したりするために使える唯一のツールとなることもあります。たとえばAtlanta University Centerで住宅危機が発生したとき、誰も報道していませんでしたが、学生たちはそれについてスレッドを作っていました。

 

Twitterは、本当に聞いてもらいたいことがある人が、誰もいないところに向かって話しかけ、誰かが聞いてくれることを期待できる場所になったと思います。ジャーナリズムがそのツールを尊重するかどうかは別の話です。ですが、「学校が住む場所を用意してくれないので、ホテルに滞在している」と言っている人を無視するのではなく、時間をかけて事実確認を行うべきだということに人々が気づいてくれるよう、私は全力で取り組んでいます。


私のオンラインでの人間関係や相互フォロー関係の多くは、仲間と一緒にコミュニティを構築し、何かについて話し合うことで育んできました。黒人レズビアンのTwitterにそこまで時間や労力を注いでいる人はあまりいませんが、私はそのような領域にかなり投資しています。Shelby Christieさん、Danyel Smithさん、Hanif Abdurraqibさん、Lynnee Deniseさんといった方たちは、全員がソートリーダーであるだけでなく、黒人文化における生産活動に関する身近な目標を常に思い出させてくれます。

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自分の生活に関するちょっとした情報を思いつきで投稿することもありますが、個人的なことや体験は自分のなかに留めておきたいと思っています。友達とプライベートな会話ができるTwitterサークル機能は大好きです。またノートは、仕事や情熱を注いでいることに関して、はっきりしていない考えを書き出すことができる優れたツールです。発表できずにいるものの、いずれ世に出したいと思っているニッチなストーリーを置いておくのにぴったりの場所です。

 

私は書くことを優先することで、オンラインで正気を保っていられます。特に若いときは混乱しがちです。私自身、オンラインで無秩序に振る舞っていたこともあります。「本当は誰かのロールモデルになんてなりたくない」と思っていた時期もあります。周囲からそのように見られることがあるのはどうしようもありませんが、私は何よりも自分自身でありたいと思っています。その唯一の方法は、一部のことを自分のなかに留め、自分自身の安全を確保することです。そのため、オンラインの世界を楽しむことに集中し、私のことを知ってもらえるような作品を書くことを最も重視しています。

 

誰からも愛されていた有名人が、あっという間にみんなから見捨てられていく様子をオンラインで目にしてきました。インターネットのペースで動くということは、常に走り続けるということです。自分はみんなに好かれているか?関心を持たれているか?自分の声は的を射ていると思われているか?そういったことを常に気にかけるようになります。


もっと悪いのは、一度自分が身を引くと、利用者のみんなもすぐに去って行ってしまうことがわかるということです。一度でも間違ったことを言えば、ネットでは格好の餌食です。長続きさせる唯一の方法は、「自分自身は友達やパートナーからみて良い人間かどうか」と自分に問いかけることです。私にとってはこのような問題が重要で、「Twitter利用者が私のことを好きかどうか」という問題は重要ではありません。

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その場で目には見えなくても、オーディエンスは存在しています。暇を持て余している変わった白人の女の子や、「ただカッコいいものがほしい、そしてカッコいいものを手に入れることがどんなに重要かを書いたものを読みたい」という、低所得者層地域のお金持ちな黒人の女の子もいるでしょう。また、その中間もあります。たとえば、中絶ドゥーラ(訳注: 出産や産後のサポートを行う非医療従事者)についての記事を書いたとき、私たち家族のなかで中絶経験のある女性について、母がテキストメッセージを送ってきました。 このように、私は誰もいない空間に向かって、まだ見ぬ人々のために何かを書いているつもりなのですが、それがどこかで誰かに届くことは確かです。

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