Q&A | Twitterを語る

Twitterを語る: @NJGov 運用担当者のPearl GabelさんとMegan Coyneさん

月に一度の「Twitterを語る」では、Twitterで際立ったツイートをしたり、大きな話題を集めたりした特に興味深いパブリッシャーやソーシャルメディアのプロフェッショナルと、その舞台裏に迫ります。今月は、皆に愛されているニュージャージー州の公式アカウント、@NJGovの運用担当者であるPearl GabelさんMegan Coyneさんにお話しいただきます。

背景テクスチャ。

ご自身について簡単に教えてください。@NJGovにフォロワーが集まる理由は何でしょうか?
Pearl Gabelさん(PG): 私たちは何についても考えすぎず、すべてが自然に出てきます。これがうまくいっているのは、ニュージャージーらしさを発信しており、皆さんが「私の故郷はこんなところなんだ、だから私の性格はこうなんだ」と思ってもらえるからです。

このアカウントは、教育、情報提供、関わり合いの3つのレベルに分かれています。教育と情報提供は、関わり合いなしでは決して成り立ちません。Meganは機転が利いてミームにも詳しく、そういったことに通じています。そして私はニュージャージー州民の気質を強く持ち合わせています。私たちはそれを誰にでもわかりやすいものにすることを目指しています。たとえそれが内輪のジョークでも、ピンとこなくても、ちゃんと伝わるようにしたいと思っています。ただ、スラング的な表現は別です。以前、ご年配の方から「誤字がある」というメールを何通もいただいたことがあります。

Megan Coyneさん(MC): これまでの反応は上々で、多くの人が「故郷を誇りに思う」「ニュージャージーに住みたい」「ニュージャージーに戻りたい」とツイートしてくれます。これは私たちにとって本当に嬉しく、やりがいを感じます。

 

ご自身が関わって大きな話題を集めた出来事について教えてください。
PG: 私たちのことがよくわかるのは、プロフィールの上部に固定されている「your mom」というツイートだと思います。ニュージャージーらしさが現れている傑作です。自由気ままで興味をそそられる、そういったところが人を引き寄せるのでしょう。

背景テクスチャ。

2020年におけるソーシャルメディア管理者のあり方についてお聞かせください。
PG: 私自身は自分のことをソーシャルメディアの専門家だと思ったことはなく、コミュニケーションの専門家だと思っています。つまり、今ではもう同じことなのです。今の時代、ソーシャルメディア管理者という仕事は、組織のコミュニケーションの舵取り役みたいなものだと思います。この職務は非常に多面的で、達成できることには無限の可能性があります。

私たちのソーシャルメディアが、ニュージャージー州のどのメディアよりもたくさんの人々にリーチできるかもしれないというのはすばらしいことです。メディアを取り巻く状況が変わりつつあるのは寂しくもありますが、そのような状況だからこそ、積極的にストーリーを発信し、コミュニケーションを図って足りない部分を補う必要があると実感しました。メディアではニュージャージー州民の実像を十分に伝えきれていないからです。

 

この業界に入ってから、ソーシャルメディアはどのように変わりましたか?
PG: Twitterを始めたのはNew York Daily Newsにいた頃です。当時は写真部に所属していて、記事を共有するためにTwitterアカウントを開設するように指示されました。それでTwitterをダウンロードしたのですが、それほど積極的に利用することはありませんでした。その頃ファーガソンで起きた抗議デモを取材したとき、ちょっとした気付きを得られました。私は最初の数日間に現地にいたジャーナリストの1人でしたが、そのとき初めて、「ああ、私は人々に訴えかけることができるんだ」と実感しました。それがTwitterのすばらしさに気付いた瞬間です。

私たちはTwitterで@NJGovとしてやっていることが、他のどのプラットフォームでもうまくいかないと気付きました。Twitterは私たちがやっているような短く力強いメッセージを発信できる、特別で他にはないプラットフォームです。

 

Twitterとの関係についてお話しいただけますか?
MC: 関係というより、共依存に近いかもしれません(笑)

PG: 個人としてのTwitterはまだ発展途上で、何となく不慣れなところがあります。でもニュースが入ってきたときや面白いテレビ番組があるとき、面白いものを探しているときなどは、間違いなく共依存状態ですね。なぜかTwitterを見なくちゃ、と思います。

 

Twitterでは会話が非常に重要です。どの会話や返信に対して関わるのか、どのように決めていますか?
PG: 直感で決めることが多いですね。私たちはコメントをくれた人にも、私たちを物笑いの種にする人にも積極的に対応します。私たちはニュージャージーの守るものであり、ファンであるという自負を少なからず持っています。

MC: そうですね。ふとした思いつきや特定の日を会話のきっかけにすることもあります。たとえば2週間前はナショナルベーグルデーでしたが、「じゃあそれについてツイートしよう」という話になって、そこからどこのベーグルが一番おいしいか、という会話というか論争が始まりました。

PG: ニューヨークかニュージャージーかで意見が割れました。Meganはミームを持ち出して、ニュージャージー州は世界のベーグルの中心地と宣言したのです。そこにニューヨーク市ニューヨーク市警19番管区がTwitterで反論してきて、私たちもそれに応戦したりツイートを引用したりしながら、冗談交じりのやりとりを楽しみました。

背景テクスチャ。

Twitterアカウントの担当者として、さまざまな役割をどのように優先順位付けしていますか?
MC: その時々の状況次第です。たとえば知事がニュージャージー州のエネルギー基本計画などの重大な発表をするときは、そのことについてツイートします。特に大事なことだからです。まじめな記事1件に対して面白い記事1件といった比率は決めず、その時々の状況に合わせています。少なくとも1日に1回は重要でためになる情報を投稿しますが、政策に重点を置いた投稿と楽しめる投稿をうまく織り交ぜる工夫もしています。

その好例が、州知事にとって最重要事項だったアフォーダブルケア法(通称オバマケア)に伴う保険加入推進策です。このときPearlが考案した楽しい投稿の1つが、「check yourself before you wreck yourself(体を壊す前に自分をチェックしよう)」です。

 

自分が関わりたかったと思うほど秀逸なツイートについて教えてください。
MC: 「Parks and Recreation」というテレビ番組を見たことはありますか?Leslie Knopeという主人公が「私は自分自身にインスピレーションを受けることがよくあると自覚するほど器が大きい」と言うエピソードがあります。他にも大好きなツイートがたくさんあって、こういう発想ができればいいな、でも自分の人生とはかけ離れているから無理だろうな、と思います。

 

現在フォローすべきアカウントを教えてください。
PG: Beans After Darkさんはとても面白いと思います。Ariana Grandeさんは好きなことをやっている感じが魅力的です。オーディエンスに対して、とても個人的なやり方で向き合っています。Rukmini Callimachiさんや Maggie Habermanさんなどの話題性のあるアカウントもたくさんフォローしています。

MC: 私はAlexandria Ocasio-Cortezさんが好きです。Twitterをうまく使いこなしていて、本当にAlexandria自身が話しているように思える発信をしているからです。Internet Hippoも好きです。誰が運営しているのかわかりませんが、とても皮肉が効いていて、あのユーモアのセンスは私のユーモアのセンスと非常に似通ったところがあります。BoJack Horsemanも面白いですね。単なるテレビ番組の典型的なアカウントではなく、主人公のアイデンティティそのものです。まるで番組の延長線上にあるような感じです。

 

それでは、いくつか簡単な質問にご回答ください。

 

親しみを込めて他のアカウントを茶化すことはありますか?
MC: はい、いつもそうしています。

 

複数のハッシュタグを付けることはありますか?
MC: 基本的にハッシュタグはあまり使いませんが、状況によっては使います。

 

言葉を絵文字で代用することはありますか?
PG: もちろん、あります。

 

インタビューの最後の質問になりました。下書きフォルダに残っているツイートがあれば教えてください。

MC: 実を言うと、私たちは思い立ったらすぐ実行に移します。あまり深く考えたりしません。いいなと思うアイデアが浮かんだら、それを文章にしてツイートボタンを押します。

注目のコレクション

Twitterを語る

「Twitterを語る」コレクションでは、Twitterで際立ったツイートをしたり、大きな話題を集めたりした特に興味深いパブリッシャーやソーシャルメディアのプロフェッショナルと、その舞台裏に迫ります。